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私の青いワンピース。
ベルベットの深くて柔らかなワンピース。それはドレスに近かった。着る機会も少ないので、部屋着に使う事が多かった。 彼はとても優しかった。 だから、私が青いワンピースを着ているときに私の部屋へやってきた。 彼はとても優しい。 だから私のお腹の辺りを、それはそれは美しい銀色に輝く夢のような刃物で切り裂いた。 青い服は裂かれた辺りから紫色に染まってゆく。 私は、背筋と脳が淡く燃えるのを感じて倒れかけた。 彼は優しいから、そんな私をそっと抱き抱えて、ゆっくりと横たえる。 突き刺したままの刃物を彼が縦に動かす。 私の皮膚の割れ目、その奥の暗い場所から、赤黒い液体が吹き出して、私の青いドレスのお腹を紫色に染め上げる。 痺れるように揺らぎ始めた私の感覚。 すると不意に刃物は引き抜かれた。 鋭いものが体から消えた感覚に、もの寂しさを感じた。 彼はあまりにも優しかったから、私のその部分を指でなぞった。 彼の指が赤く染まる。赤く染まった指が傷の縁を這う。柔らかな欲情が、私の心を激しく揺さぶろうとしているのがわかった。 「だ…め…」 口に出せたのか、それとも出せなかったのか自分でもよくわからない。 でも、彼は私の言いたい事が何なのかわかっていた。 「大丈夫、心配しないで」 彼は片手で私の髪の毛を撫でる。もう一方の手で私に開けられた隙間を撫でる。 指が私の中へ入り込んだとき、私の中に光線が走った。 赤く濡れた指で、彼は私の中をかき混ぜた。 どこかの臓器に触れた指が、私を快楽の頂点へと押し上げる。 「はあぁあぁくっ、あっあぁ」 思わず声が漏れた。彼は優しかったから、私の隣に横になりそんな私の唇を唇で塞いだ。 彼の唇は血の味がした。 私は彼の背中に両の腕を回す。 彼は、私の肩口に手をかけて私の体の上で腰を沈めた。 彼の下半身はいつの間にか露わだった。 その露わな下半身の一部分が、私の割れた腹部へ侵入した。 彼の動きとともに私の周りが赤々と染まってゆく音が聞こえる。 私は彼の頭を抱き寄せる。 彼は優しく私の頬に頬ずりをした。 私を包む彼の優しさは、私の意識と共に遠ざかっていった。 PR |
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